


食べられる宝石!
キラキラの琥珀糖を作ってみよう

みんなは「琥珀糖」っていう和菓子を知っているかな?
江戸時代から作られているんだけど、砂糖の「結晶化」の力を使ったおかしなんだって。

キラキラして宝石みたいなのよね。
どんな結晶ができるか楽しみ!

宝石が食べられるの?
ぼくも食べてみたい!

保護者様へ
この実験は火を使います。火傷の危険もあるため、必ず大人がそばについて、注意しながら行ってください。
動画でつくり方を見てみよう!

今回使うお砂糖:グラニュ糖

琥珀糖は上白糖などいろいろな種類の砂糖で作れますが、グラニュ糖は純度が高く、透明度の高い琥珀糖ができるのでおススメです。
材料
バット中サイズ1枚分
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グラニュ糖 300g -
水 200ml -
お好みの食紅 少量
※かき氷のシロップでもOK -
粉寒天 4g
※今回はかん単にとけて子どもたちにも調理しやすい「粉寒天」を使います。「糸寒天」を使うと透明度は上がりますが、水で1時間ほどもどす必要があります。
用具
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小なべ -
計り・ボウル(中) -
へら -
バット中サイズ(20cm×15cmほど)、またはそれに近い形の容器 -
クッキングペーパー -
竹ぐし、フォーク、スプーン -
小皿、またはペットボトルのフタなど -
包丁、まな板

①色付け用の色水をつくります。小さじ1くらいのお好みの色の食紅に、少しずつ水を入れて好みのこさにします。かき氷のシロップでも作れます。色ごとに小皿に分けておきましょう。


小皿の代わりに、ペットボトルのフタを使うのも便利だよ。

2つ以上の色水をまぜて色を付けたいときは、寒天に入れるときじゃなくて、ここでまぜておいたほうがきれいにでき上がるんだって!
②小なべに水と粉寒天を入れて、火をつける前によくまぜます。中火にかけて、加熱しながら粉寒天が完全にとけるまでしっかりかきまぜましょう。
③粉寒天がとけたら、グラニュ糖をすべて入れて、こげないよう注意しながら、へらを使って底からよくまぜます。へらを持ち上げたらトロッとしたらるくらいまで、5分から10分ほどにつめます。

④クッキングペーパーをしいたバットに③を流し入れます。バットを少しゆすって、角まで砂糖液がいきわたるようにしましょう。クッキングペーパーは四角にハサミで切りこみを入れると、バットの形に合わせやすいですよ。
⑤5分ほど待つと、液体の温度が下がってねばりが出てきます。ここが色つけがしやすいタイミングです!表面をさわって「ちょっとネトっとしてきたかな」と思ったら、竹ぐしやフォークなどを使ってもようを付けていきましょう。

お絵かきみたいで楽しい!
バット1枚にいろいろなもようをかいても楽しいし、小さめの容器を使って一色でしっかり色づけるのもすてきね。

表面は色付けしやすいけど、底のほうは付きにくいから気を付けて!
底までしっかり色を付けたいときは、スプーンなどを使ってしっかりまぜるといいよ。
⑥冷蔵庫で30分〜1時間ほど冷やします。
⑦固まったらバットから取り出して、好きな大きさに切り分けます。包丁で切るのと、手でちぎるのとで、できあがりの見た目が変わってきますよ。
⑧すぐに食べることもできますが、3日から1週間くらい、風通しの良いところでかんそうさせると、表面が結晶化しシャリシャリした食感になります。かんそうするとお皿にこびりつくので、クッキングペーパーなどにならべてかんそうさせましょう。

わー!キラキラしてて、本当に宝石みたい。
包丁で切ったものと手でちぎったもので、見た目が変わっておもしろいね!

やっと食べられる!
わっ!外はシャリシャリしてるけど、中はやわらかいんだね。

食紅の代わりに、かき氷シロップやジュースなどで色づけしてもいいんだって。
いろいろな味や色を楽しめるね!
かわいくラッピングして、プレゼントにもぴったり
わりとかん単に作れて、見た目もきれいなので、プレゼントにもおススメです。
透明なふくろに入れたり、お気に入りのビンに入れると、すてきなおくりものになります。おくる相手のよろこぶ顔を思いうかべながら、結晶ができるまでゆっくり待つのもいいですね!


同じ「結晶」でも、ロックキャンディを作ったときとちがっていたね!

こんなすてきなおかしが、江戸時代から作られてきたんだね。和菓子に興味が出てきた!

江戸時代、お砂糖は貴重品だった!
いまではあたりまえのように手に入る「お砂糖」だけど、昔は高級品だったんだって。 砂糖が日本に伝わったのは奈良時代なんだけど、そのころは貴重な薬として使われていたんだ。だんだんおかしの材料に使われるようになって、江戸時代に作られるようになったのが「琥珀糖」なんだ。
そのころは「琥珀糖」じゃなくて「金玉糖」と呼ばれていて、寒天と砂糖をまぜるだけの食べ物だったんだ。和菓子は季節をあらわすから、琥珀糖はそのとうめいさで水や空なんかを表現したんだね。


シンプルな材料で、作り方も簡単ですが、カラフルでキラキラのできあがりに子どもたちも喜ぶ実験です。どのくらい置いておくかで結晶の模様が変わったり、和菓子や砂糖の歴史を親子で話したり、いろいろな学びを得られる実験です。