
更新日:2024.5.31
- ねえ、知ってる?
お砂糖でできたバラがあるんだって! - えっ、どういうこと?
それって食べられるの? - ボクたちの代わりに
小学生のアキちゃんが調べてくれたよ。
よろしくね!





お砂糖でできたバラ??
どんなお砂糖アートか見に行こう♪
アキちゃんが向かったのは、
香川県多度津港からフェリーに乗って
たどり着く小さな島「高見島」
ここにお砂糖でできたバラがあるらしい。
ワクワクしながら向かったアキちゃん

なにやら・・・
暗い部屋に・・・




あっ!!
あれかな??
アキちゃんが目にしたのは・・・
床の鉄板の上置かれた小さなグラスに浮かぶ、たくさんのバラ

うわぁ~!
きれい~
奥には古い洋風の家具が置かれ、
その上にも淡い色合いのバラがたくさん乗っています。
- 本物のバラみたいだけど、
これがお砂糖でできてるの!?



よく見ると、花の色は黄色、ピンク、赤っぽいピンク、うす紫とそれぞれ違っています。朝つゆに濡れたように花びらの先が湿って、部分的に透けて見えるバラもありました。
日本の古民家に置かれた、アンティークなソファーやドレッサー。誰もいないのに誰か住んでいるような、今いない誰かのかわりにバラが飾られているような感じがしました。




西山美なコ先生に
聞いてみよう!
アキちゃんの頭には知りたいことがいっぱい浮かんできました。
そこで、この作品を作った西山美なコ先生に質問をしてみました。
西山 美なコ / Minako NISHIYAMA


-
このバラは何でできているの?
ぜんぶで何個あるの?
シュガーペーストという、水を加えると粘土みたいになるお砂糖で作っているんですよ。
壊れやすいから多めに500個作って、その中から350個くらいを選んで飾りました。

- 350個!?
そんなにあるんだ!!
-
どうしてお砂糖を使うの?
お砂糖みたいに甘いものや、バラの花のように美しいものは、昔から女の人を表すモチーフとしてアートではよく使われてきました。
今回はお砂糖で作ったバラで、この島に昔住んでいた女の人たちのことを想って表現してみたんだよ。

- お砂糖を使うことで作品の想いが表現できているんだね!
-
どうやってお砂糖でバラを作るの?
シュガーペーストは粘土のようにやわらかいので、まず薄くのばして型で花びらの形を作ります。そして何枚も花びらを重ねて、バラの形にしていきます。
作る時は、どんどん乾燥して固くなっていくので、急いで作らないといけないよ。

- 1日で作れる数はがんばっても10個ほどなんだってさ!
-
甘い匂いがするけど、食べられるの?
シュガーローズは食べられますよ。
花の色は、島で採れた山ブドウやビワの葉からできた天然の色素も使ってみました。
でもここのバラはもう長い間展示して、湿気でベタベタにもなっているから、食べるのはおすすめしないかな。作りたてはパリパリなんですよ。

- 作りたて食べてみたいな~
シュガーペーストってなに?
シュガーペーストは、砂糖に水あめやゼラチンなどの増粘剤、少しの水などを加えて練ったもの。粘土みたいに自由に形を作ったり、色をつけたりできるから、ケーキの上にのせる飾りやアイシングなどに使われます。
シュガーペーストを使った砂糖菓子「シュガークラフト」はイギリスが発祥で、14世紀からあります。
お砂糖がアートの表現として使われるなんてびっくりですね。

西山美なコ先生の
シュガーペースト作品
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2016年《destiny of Sugar Rose 》 -
六甲ミーツ・アート芸術散歩2014 《~melting dream~ 》 -
六甲ミーツ・アート芸術散歩2014 《~melting dream~ 》
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お砂糖は、ただ甘くしてくれるだけじゃなくて、素敵なアートを作る材料にもなるんだね。
お砂糖の世界は、甘くて、きれいで、とってもワクワクしたよ。
- アートの素材としては、鉄やガラス、プラスティック、木などいろいろあるけど、
お砂糖も使えるなんて、アートって自由で面白いね! - お砂糖のアートって他にもあるのかな?
色々と見てみたいね。

「シュガーローズ」を手掛ける
西山美なコ先生からアート教育について聞く。

